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先生、法学部ってどうですか?

1 法学部と司法試験

法学部といえば司法試験…それって本当?今時の法学部の実態とはastraea's study
 電車に乗っていたら、近くの席に弁護士か法科大学院生が乗っていたらしく、法科大学院の話や法理論にまつわる雑談が聞こえてきた。
ロースクールとか本物の弁護士と直接かかわる機会もないので、そのような会話を耳にすること自体が何だか新鮮に感じられ、逆に法理論の話は大学時代の講義を思い出して懐かしく感じられた。

そんな話を聞いていたら、先日の教育実習の際に僕が実は法学部出身だと知って、意外だと驚いていた生徒もいたことを思い出した。
よくよく考えれば、将来の進路を意識し始めている高校生なら、周囲の身近な大人の過去の進路選択に多少は興味があるだろう。
もし僕が高校生から、「先生、法学部ってどうですか?」って相談されたらどう回答すべきだろうか。

2 法科大学院と弁護士業界

 電車の中で会話を盗み聞きながら車窓の景色を眺めつつ、自分なりの考えをまとめていた。
そして、帰ってからネットで情報収集してみて驚いた。
法科大学院や弁護士業界のブラックな話が満ち溢れていた。

法科大学院は、僕が大学を卒業後数年後に導入された制度だ。
僕が大学生だった頃から、アメリカのロースクールのような制度が日本にも導入されるという話自体は噂されていたので、僕らの世代の前後で司法試験と弁護士に対するイメージが大きく変化したのだと思う。

新制度に移行してから時が経過し制度は定着し、それに対するイメージももう固定化されたのだろうか。
旧試験時代の受験体験記を読んでいた私のようなおっさんからすれば、司法試験や弁護士業界がこんなにも激動するとは夢にも思わなかった。

3 国が本気出すとえらいことになる

 逆から言えば、あの司法試験でさえ時代が変わって国が本気で制度改革すれば、簡単に変容してしまうのだ。
僕にとっては、ある意味バブル崩壊よりも衝撃的な出来事だった。

いろいろ紆余曲折を経たため結局、旧司を1回しか受験できなかったけれど(病気から完全回復した頃にはもうすでに新司の時代になっていた)、法律家を目指すこと自体は悪いことではないと今も思っている。
ただ、多くの時間とお金の投資先として適切かどうかは、自分が置かれている環境や自身の価値観に照らしてよく考えるべきだと思う。

「先生、法学部ってどうですか?」と生徒から聞かれれば、多分僕は「えっ!法学部・・・ん〜〜、悪くはないけれど・・・」とその場はお茶を濁しておいて、帰宅後ネットで身近な大学の法学部卒業生の最近の進路を調査分析するのだろうなぁ・・・

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